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お金と暮らし

年収600万円の正社員、会社はいくら負担している?社会保険と雇用コストの内訳

東京・35歳・賞与なしの例では、給与600万円に会社の保険料・拠出金約94.2万円が加わります。厚生年金の労使負担、2026年度料率、賞与や年齢による違いを公式資料で説明します。

toco.tools 編集部公開 約7分で読めます
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この記事の内容

年収600万円で正社員を1人雇うと、会社の支出は600万円だけではありません。東京・35歳・月給50万円・賞与なしのモデルでは、給与に会社負担942,120円が加わり、年換算6,942,120円、約694.2万円になります。

従業員側から見ると、給与明細に載る本人負担のほかに、会社も厚生年金などを負担しています。どちらの立場でも、まず同じ内訳を見てみましょう。

年収600万円なら、給与に約94.2万円が加わる

以下は、協会けんぽ東京支部、35歳、月給50万円×12、賞与・別途手当なし、雇用保険は一般の事業、労災は「94 その他の各種事業」3/1,000という条件です。健康保険・厚生年金の標準報酬月額はともに50万円。2026年4月以降の公表料率を12か月適用した、採用予算の年換算です。協会けんぽの公式表、雇用保険料率、労災保険率

保険・拠出金 会社負担/年(円) 本人負担/年(円)
健康保険 295,500 295,500
厚生年金 549,000 549,000
介護保険 0 0
子ども・子育て支援金 6,900 6,900
子ども・子育て拠出金 21,600 0
雇用保険 51,000 30,000
労災保険 18,000 0
一般拠出金(石綿救済) 120 0
合計 942,120 881,400

会社の支出=給与・賞与+会社負担の保険料・拠出金です。本人負担881,400円は給与600万円の内側にあるため、会社の支出へもう一度足しません。所得税・住民税はこの表に含まれず、本人負担を引いただけの額を「手取り」とは呼びません。

石綿救済の一般拠出金は保険料とは別ですが、労災適用事業主の法定負担です。石綿を扱う会社だけに課されるものではなく、この例では年120円相当。月々の給与控除ではなく、年度更新に合わせて申告・納付する項目です。厚生労働省の説明

厚生年金は、会社も年54.9万円を負担する

この例の厚生年金は、標準報酬月額50万円に対し、会社45,750円、本人45,750円/月。年換算ではそれぞれ549,000円です。保険料率18.3%を原則折半するため、本人が負担する9.15%と同じ率を会社も負担します。日本年金機構・保険料の計算

会社分は給与として追加で受け取れる現金ではありません。また、会社分と本人分を足した金額が、そのまま自分名義の積立口座に貯まる制度でもありません。会社から出ているお金を知ることと、将来受け取る年金額を求めることは分けて考えます。

「支援金」と「拠出金」は別の負担

似た名前でも、次の2つは区別が必要です。

  • 子ども・子育て支援金:2026年4月分から。2026年度は健康保険の標準報酬・標準賞与に0.23%を適用し、基本的に労使折半。この例では会社・本人とも年6,900円です。こども家庭庁
  • 子ども・子育て拠出金:厚生年金の標準報酬・標準賞与を基礎に、会社だけが0.36%を負担。この例では年21,600円です。日本年金機構

子どもがいない従業員なら自動的に0になる、という計算にはしません。

同じ年収でも、年齢・支部・賞与で変わる

40〜64歳では協会けんぽの介護保険料が加わります。この年換算例なら、会社・本人それぞれに48,600円が増え、会社支出は6,990,720円になります。65歳以降は市区町村の介護保険へ移るため、この会社負担の試算とは別に確認します。公式保険料表の年齢条件

健康保険の料率は加入支部ごとに異なります。 住んでいる都道府県と同じとは限らないため、資格情報のお知らせ等で支部を確かめます。47支部の公表料率

月給と賞与の配分も関係します。 月々の社会保険は標準報酬の等級を使い、厚生年金と健康保険では上限が異なります。賞与にも、健康保険等は年度累計573万円、厚生年金等は同月150万円という別の上限があります。「年収の15%を足せば誰でも同じ」とは計算できません。日本年金機構・報酬と賞与

経営者が採用予算を考えるとき

雇用コスト計算ツールで月給・年齢・加入支部を設定し、賞与があれば支給月ごとに入力します。雇用保険と労災保険の事業区分は別なので、自社の区分をそれぞれ選びましょう。既存社員なら、決定済みの標準報酬や自社の適用労災率も指定できます。

このツールは、協会けんぽ・厚生年金に加入する一般従業員の給与と法定負担を比較します。法人と個人事業所では加入条件が異なるので、初めて雇う場合は適用関係も確認してください。日本年金機構・適用事業所

採用費、PCや机、福利厚生、健康診断、退職金などは含めません。会社ごとの実際の採用予算では、必要な支出を別途見積もります。保険料・拠出金の個人別理論額を年換算した比較であり、事業所全体の請求額や給与控除の端数と一致する保証はありません。

従業員が手取りと合わせて確認するとき

会社が何を負担し、自分の給与から何が引かれるのかを分けると、給与の全体像が見えてきます。「会社の支出」「額面年収」「本人の手取り」は異なる金額です。

本人の手取りについては、年収別・家族構成別の手取り比較で説明しています。同記事は2026年暦年の保険料変更と所得税、対応する2027年度住民税を扱うため、保険料の年換算を使うこの表とは条件が異なります。

制度・料率の確認日:2026年11月8日。将来の料率改定、途中入退社、休業免除、役員、他の保険者、現物給与等はモデルに含めません。

自分の条件で試す

記事で確認した前提をもとに、数字を変えて比べてみましょう。

正社員の雇用コスト計算

給与に会社負担を足すといくら?保険料の労使負担を比較。

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